社会医療法人 北九州病院 北九州湯川病院

部門紹介

薬剤科
当院は、高齢者が多く入院している慢性期の病院です。
高齢者は加齢に伴う身体や生理機能の低下から、薬を多く服用していることがあり、ポリファーマシー状態になっている方もいらっしゃいます。
ポリファーマシーとは、数の「ポリ」と調剤を意味する「ファーマシー」を組み合わせた言葉で、多剤服用による副作用発現リスクの増加や服薬過誤、服薬アドヒアランスの低下に繋がる可能性があります。
当院では、急性期病院よりも患者さんと長く関われるため、医師や薬剤師を中心に多職種と協働して、ポリファーマシー対策に積極的に取り組み、患者さん個々の状態に合わせた薬物療法が提供できるよう、日々業務を行っています。

薬剤科トピック

第40回薬剤部会研究発表会を開催しました!!

2026年5月16日、北九州病院グループ薬剤部会研究発表会が開催されました。昨年に引き続き集合研修ではなく、zoomを用いたWEB研修会でした。

発表者の声

昨年の令和7年11月に虎ノ門ヒルズで行われた第19回日本腎臓病薬物療法学会学術集会・総会の優秀演題賞候補セッションにて口頭発表を行いました。優秀賞受賞には至りませんでしたが、スライドの小さな文字までクリアに映る素晴らしい機材の整った会場で発表させていただき、とても貴重な経験となりました。 
今回は学会発表の内容に少し追加変更を加え、オンラインにて発表を行いました。演題名は「高齢者におけるエドキサバンの減量要因に関する調査」で、当院においてエドキサバンの使用量が増加している現状や、用量管理の際には腎機能に加え体重の観察が必要であるということを、複数のデータを踏まえて報告しました。
学会発表の内容をグループ内の薬剤師と共有する良い機会となりました。

参加者の声

今回はグループ内の7施設より発表が行われました。北九州古賀病院では、自宅退院を目的としたデスモプレシン点鼻スプレーから内服薬への切り替えを検討した例。北九州若杉病院は抗菌薬の使用状況。北九州安部山公園病院は薬剤総合評価調整加算の取り組み。北九州中央病院はカリウム製剤の切り替え時における用量変更での評価。北九州宗像中央病院では回復期病棟の栄養カンファレンスに参加しての薬剤関連の問題と対応。北九州総合病院では外来化学療法の運用と薬薬連携の現状についての発表があり、当院(北九州湯川病院)は、高齢者におけるエドキサバンの減量要因に関する調査の発表がありました。忙しい業務のなか、各々の病院の取り組みを拝見でき大変有意義な会であるともに今後の業務に活かしていきたいと思いました。

業務紹介

内服・外用調剤

電子カルテで、患者さんごとに薬の服用歴を管理し、効果の重複や飲み合わせが悪くないかなども確認して調剤を行っています。入院患者さんの薬は、1回に飲む分を機械でひとまとめにして、飲みやすく管理しやすい状態にしています。また、口から薬を飲むことが難しい患者さんには、症状に合わせた剤形に変更して服用していただいています。

注射薬調剤

注射薬は内服薬より効果が早く出やすい反面、副作用も出やすいことがあります。そのため、使用方法や薬の量などが間違っていないか、より慎重にチェックし、調剤していきます。食事が取れない人は、高カロリーの輸液で栄養を補給します。2種類以上の薬を混ぜる場合は薬剤科で混合しています。

持参薬管理業務

患者さんが持参したお薬の内容の確認を薬剤科で行っています。お薬の種類や服用方法などの情報を正確に把握し、お薬の内容を整理して飲みやすく管理しやすい状態にしています。また、当院のお薬にスムーズに移行できるよう、医師と協同して処方設計しています。

薬剤管理指導

薬剤師が患者さんのベッドサイドにうかがい、現在服用しているお薬の内容や、使用方法などの説明、副作用の有無やお薬の効果の確認などをしています。また、主治医や看護師などと協力しながら、お薬に関する様々な問題に個別に対応しています。

TDM(Therapeutic drug monitoring 治療薬物モニタリング)

種類によっては治療範囲から外れてしまうと効果がなかったり、副作用が出やすくなってしまいます。そこで、血液検査によって血液の中のお薬の量を調べ、その結果をもとに患者さん一人ひとりに合うよう医師と協同してお薬の量を調整しています。

ジェネリック医薬品

患者さんの医療費負担を軽減するために、積極的にジェネリック医薬品を採用しています。

専門・認定薬剤師取得状況(2023年1月末現在、重複者含む)

当院は、専門・認定薬剤師資格取得に積極的に取り組んでいます

日本糖尿病療養指導士 2名
日病薬病院薬学認定薬剤師 2名
日本病院薬剤師会 認定指導薬剤師 1名
福岡県糖尿病療養指導士 2名

チーム医療への参画

医療安全管理委員会・医薬品安全管理室、医療安全ラウンド

多職種で、週に1度、病院で起こったインシデントやアクシデントの事例を検証し、同じような間違いを起こさないよう、また医療事故を未然に防げるよう対策や手順の見直しなどを行っています。
また、月に1度、チームで各部署の医療安全ラウンドも行い、手順の確認や安全な療養環境が整備されているか等、実際の現場確認も行っています。
薬剤師は、医薬品安全管理者として、薬の安全管理のための情報収集や手順書を作成し、手順書に基づいた安全使用がされるように、医薬品に関する研修会を開いています。

院内感染防止対策チーム(ICT:Infection Control Team)

医師、看護師、薬剤師、臨床検査技師などさまざまな職種が集まり、感染防止対策活動を行っています。耐性菌の検出状況や抗生剤の使用状況を把握しています。また、週1回病院内を巡視し、環境整備や職員・患者さんに対する感染防止策の指導を行い、院内感染防止に取り組んでいます。

栄養サポートチーム(NST:Nutrition Support Team)

医師、管理栄養士、看護師などと一緒に週1回の回診を行っています。最適な栄養管理ができるよう、事前に患者さんの栄養に関わる薬の情報を把握し、注射薬や内服薬など薬を通して薬剤師の目線で栄養管理に携わっています。